あなたは危険物取扱者という資格をご存じだろうか?
その資格名に馴染みがなくても乙種4類(通称乙4)は聞いたことがあるのではないだろう。
ガソリンスタンドなどで必須の資格のことから色んな方から認知されている資格である。
今回はガソリンスタンド以外にも色んな所で使われている危険物取扱者についてである。
危険物取扱者とは
危険物取扱者とは消防法で定められた燃えやすいものや消火が難しいものなどを業務で取り扱える国家資格である。扱うものはガソリンや軽油、灯油などがある。危険物は取扱が難しいため扱う際には専門的な知識を持っている人が管理しないといけないものである。
危険物取扱者は試験形式がマークシート方式であり甲種、乙種は五肢択一式、丙種は四肢択一式の試験である。
危険物取扱者はガソリンスタンドやタンクローリーの運転手や化学工場、農業、病院など多くの現場で必要になる資格である。

危険物取扱者の難易度と種類について
危険物取扱者は上から「甲種」、「乙種」、「丙種」の3種類あり甲種には受験資格がいるが乙種と丙種には受験資格がないため誰でも受けることができる。一般にもっとも認識されている乙4は誰でもうけることができるのである。
丙種は第四類の危険物の一部を取り扱えるようになる資格であり資格をとることでガソリンスタンドのスタッフや燃料の運送ドライバーになれる。できる業務は取り扱いと定期点検のみで危険物保安監督者にはなれないため危険物保安監督者になりたい方は乙種か甲種をとる必要がある。
| 種類 | 特徴 | 実例 | 合格率(%) | 受験料(円) | |
| 甲種 | すべての種類 | 35~45 | 7,200 | ||
| 乙種 | 第1類 | 酸化性固体 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜鉛素酸塩類等 | 60~70 | 5,300 |
| 第2類 | 可燃性固体 | 硫化リン、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム等 | 65~75 | 5,300 | |
| 第3類 | 自然発火性物質及び禁水性物質 | カリウム、アルキルアルミニウム、黄りん等 | 65~75 | 5,300 | |
| 第4類 | 引火性液体 | ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類等 | 30~40 | 5,300 | |
| 第5類 | 自己反応性物質 | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物等 | 60~70 | 5,300 | |
| 第6類 | 酸化性液体 | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸等 | 65~75 | 5,300 | |
| 丙種 | 引火性液体 | 45~55 | 4,200 |
なぜ乙4だけ合格率が低いのか?
乙4だけ合格率が低い理由は以下の通りである。
・受験者の多さ
・学習範囲の専門性
・科目ごとの合格基準
危険物取扱者の中でも人気が高い乙4は受験者が多い。乙4は活かせる業種の多さや職場によっては資格手当がついたりすることから需要がとても高い資格の1つである。それに対し乙4は受験資格に制限がないため安易に受けれてしまうのも特徴といえるだろう。
しかし、安易に受けれる反面内容は専門的な範囲が多く物理、化学に対し苦手意識がある方は正直しんどいのではと思ってしまうレベルの難しいモノである。本当に必要で熱意がある方出ないと少しハードな資格であるように感じる。
さらに「危険物に関する法令」「基礎的な物理学及び基礎的な化学」「危険物の性質並びにその火災予防及び消火方法」の3科目においてすべてで60%以上正解しないといけないので運だけで受かるのは非常に難しい資格といえるだろう。
危険物取扱者 甲種について

危険物取扱者の甲種は丙種、乙種とは異なり受験資格がいる資格になる。その受験資格は下記の通りである。
・大学等で化学に関する学科等を卒業した者
・大学等で化学に関する科目を15単位以上修得した者
・乙種危険物取扱者免許を所持し、実務経験が2年以上ある者
・乙種危険物取扱者の免状を4種類以上所有している者
(第1類または第6類、第2類または第4類、第3類、第5類の組み合わせで所有が必要 )
・化学に関する修士・博士の学位を授与された者
上記条件を満たしていない場合甲種を受けることはできない。
関連大学を出ず社会人になった場合、青下線の二つからしか甲種を受けることができないことになり4種類以上保有していても試験免除がないなどとてもハードルが高い資格である。
専門職についていない者は特に必要ないレベルだと思うのでそういうのもあるんだ位で流してもらっても良いだろう。私も上記に該当しており受験資格を持っているが専門的過ぎて乙4などでいいのではないかと思っている。
結局どれをとればいいの?
これまでの話からも分かるだろうが危険物取扱者には甲種、乙種、丙種といくつかの種類がある。「これだけの種類があるけど結局自分にはどのレベルの資格が必要なの?」と感じる方もいるだろう。その時まず考えて欲しいことはどのレベルが必要かである。
丙種:該当する危険物の取扱、定期点検、貯蔵、運搬
乙種:該当する危険物の取扱、定期点検、貯蔵、製造、運搬、立ち合い、保安監督者
甲種:すべての危険物の取扱、定期点検、貯蔵、製造、運搬、立ち合い、保安監督者
単純にガソリンの運搬などが必要なのであれば最低限の丙種で大丈夫であろうが特定のガソリンスタンドでオーナーになりたい方は乙種で、化学工場などで色んな危険物を取り扱う可能性がある方は甲種をとるのが良いだろう。
個人的には丙種をとる位なら完全上位資格の乙4をとってしまう方が将来的にもいいのではないかと思う。がソリンスタンドなどでは乙4をとることで資格手当がつくこともあるのでオススメである。
危険物取扱者はやめとけと言われることも…

危険物取扱者はやめておけと言われることもあるだろう。その理由は多くあるがまず大前提にあるのは危険物取扱者自体が珍しい資格ではないことである。特に乙4に関しては毎年8~9万人ほど合格者が出ている資格であり、合格率も国家資格の中では合格率が高めな方であり大きな差別化を求める方には少々荷が重い印象である。
また現在、危険物保安監督者など資格が必要な仕事には当然現在誰かが行っているためニーズがないという風に考えてしまうのも仕方ないだろう。また保安監督者は6か月の実務経験がいるなど単純な資格だけでは賄えない部分も多くある。これらを考えるとやめとけと言われることにもうなずけるだろう。
ただどの段階で危険物保安監督者のポストが空くかはわからないため事前にしておくようにしておくと良いだろう。危険物保安監督者はその職場においてとても重要ポジションになりやすいため、役職になりたい方などはもっておくに越したことない資格ともいえるであろう。
まとめ
・危険物取扱者は甲種、乙種、丙種の3種類あり、乙種に関してはさらに6種類に分かれている。
・一番有名な資格は乙4こと危険物取扱者乙種第4類であり、ガソリンや灯油などを扱う場面で保安監督者になれる資格である。
・甲種を受けるには受験資格を得る必要があるのに対し、乙種や丙種は受験資格がないため始めは乙種からがオススメ。
・危険物取扱者は一定数持っている資格で、すでに業務を行っている所では保安監督者がいるのですぐに使うことはないかもしれない。
2025年11月19日 初投稿

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